経営計画・事業計画

現状分析における問題と課題の違い

2017/02/28

問題と課題の違い

 

前回は「経営理念」について2回にわたって書いてきました。

将来の理想を確認したら、次のステップとして、「理想と現実」という言葉があるように、現在の状況を確認する必要があります。

 

現状分析をしていく中では、これまでの行動を振り返っていくことも入ってきます。

 

経営振り返りの時の観点

経営の上で振り返るときには

・「何ができていて、何ができていないか」

・「うまくいっていればうまくいった理由は?この後も引き続き実行してってよいか」

・「うまくいっていなければ、うまくいかない理由は?その解決策は?はたまたそのアクション自体やめたほうがよいのか」

・「この半年で何か新たな進むべき方向や課題は出てきていないか」

 

というようなことを考えて、これまでを評価し、これからの計画を練っていくことになります。

この振り返りをしているときに、「問題」とか「課題」という言葉がうかんで来ると思います。

 

「問題」と「課題」

あなたのまわりで「xxxできないのが問題だ」とか「xxxすることが課題だ」としばしば耳にすることや口にすることがあると思います。

ところで、何気に使っている「問題」や「課題」ということば、どちらも「同じ意味かどうか」って考えたことがありますか?

 

辞書で「課題」を調べてみますと、「解決しなければならない問題」と書いてあります。

辞書の意味では「問題」も「課題」も同じ意味となりますが、経営をしていく上では少しニュアンスが違うものです。

 

経営していく上での問題と課題の意識の違いとは?

さて問題です。

あるお店で「ランチ時間帯の集客が伸びない」というのは問題でしょうか、課題でしょうか。

 

これは、現在の悪い状況を表しているものなので、「課題」ではなく「問題」を書いているのです。

 

では、この場合の「課題」は何でしょう?

 

「ランチ時間帯のお客様の増加」「ランチ時間帯の新規顧客の獲得」などとなります。

 

「課題」とは、「今ある問題や悪い状態」と「良い状態や理想の状態」とのギャップ埋めるべく方向性をさします

 

整理すると「問題」はあくまでもうまくいっていないマイナスの事象、「課題」はその悪い事象を踏まえて今後よりよい状態にするためのことつまりプラス的な望ましい事象を表してます。

問題や課題は日常の業務等に追われていると頭や心の中で思ったり感じたりしていても、そのまま立ち消えになってしまうこともしばしばです。

 

あなたも、今ある問題や課題を文字に書き出してみて整理をしてみると、これまで見えなかったことや、問題解決のきっかけになるかもしれません。

もしかすると思っているよりも問題が少なかったり、または意外にも多かったりするかもしれません。

 

問題を解決するのには、まずは自分の現在の状況を把握することが大切です。

もしお悩みでしたら、この機会にちょっとお時間を作っていただいて、微妙な違いを意識しながら、問題や課題の棚卸しをしてみてはいかがでしょう。

 

まとめ「課題とは」

「課題」とは、1つ目は、『「今ある問題や悪い状態」と「良い状態や理想の状態」とのギャップ埋めるべく方向性』をさします。

2つ目の考え方として、「これまで問題ではないけれども、今後の理想的な形を考えたときに目指すべく方向性」ということもできます。

 

問題、課題を整理していくときは、ぜひ紙に書き出して見える形にしてまとめていくことをお勧めいたします。

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