経営計画・事業計画

月次損益計画をつくるときに気をつけたい費用

2017/06/20

月次損益計画をつくるときに気をつけたい費用

 

前回は、売上を上げるために直接的な行動に関する洗い出しをおこなう方法を書いてきました。

今回は、事業全体を管理するために必要なことや売上に間接的につながるような費用、忘れがちな費用などについての洗い出しについて書いていきます。

 

◆物を買う

日常使うような文房具やコーヒー豆やハンドタオルなどの備品などがあります。

ただし、細々したものについては、ある程度文房具とか備品などとまとめて一括で予算をとるのがよいでしょう。

 

※物の購入における注意点

10万円以内のものである場合は、一括で計上(「消耗品費」で処理)しますが、10万円を超える場合は、消耗品ではなく資産として計上する必要があります。

資産として計上したものはルールに従い分割して計上(「減価償却費」で処理)していきます。

 

原価用客の償却期間や30万円以下であれば一括で費用計上できる特例などもありますので、会計事務所や税務署などに確認しましょう。

 

◆サービス提供により人が動く、サービス提供を受ける

直接雇用の場合、給料を支払うので「給料賃金」は発生しますが、これ以外に労災保険、働く時間数によって雇用保険や健康保険、厚生年金保険などの負担もあります。この場合は「法定福利費」「福利厚生費」を考慮する必要があります。

委託契約の場合、「外注工賃」が発生します。

 

◆お店や事務所を借りる、インフラ系は

家賃がかかりますので「地代家賃」が発生します。

また、2年で契約更新ということが多いと思いますので、意外と費用がかかる更新料を忘れないようにしましょう。

さらに、物件を借りれば当然、電気・水道・ガスを使いますの、「水道光熱費」を考慮する必要があります。

それと欠かせないのが携帯電話。その他、郵送で送るときの切手代などこれらは「通信費」として、宅配便などは「荷造運賃」として計上しましょう。

 

 

◆何か所属していたり、肩書を持っていないか

資格更新、会員等の費用が年間であったり数年に1回更新があることがあります。

この場合は、「諸会費」という科目で計上しましょう。

 

◆税理士、弁護士などを頼む

支払手数料」で計上します。

 

◆意外と馬鹿にならない振込手数料

支払いなどの銀行からの送金、最近だとカード決済による手数料など、「支払手数料」が意外とかかります。

 

◆交際費と会議費の使い分け

個人事業主の場合であれば、交際費は全額費用計上できますが、純粋に打ち合わせをしての飲食代か、食事やお酒などを伴う接待や打ち合わせ後の飲食代なのかを明確に分けるのを進めております。

特に、後々法人化する方や、大企業の法人にする方は、接待交際費に関しては厳しくみられますので、明確に分けておいた方がよいでしょう。

純粋に打ち合わせで利用する喫茶店代などは「会議費」、その他は「接待交際費」で計上します。

 

◆人材育成を明確にするために

人材育成を明確にするために「研修費」科目を設けて、予算とその管理をしておくのがよいでしょう。

 

このような形で洗い出しを行い、年間の売上・費用・利益の計画を明確にしていきます。

 

次回は、そのとりまとめと気を付けることを書いていきたいと思います。

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