経営計画・事業計画

経営方針の設定(まとめ編)

2017/04/18

経営方針の設定(まとめ編)

 

前回は、BSCの考え方を経営方針から活用してみようという話を書きました。

少しおさらいしておきますと、BSC4つの視点は

①財務の視点

②顧客の視点

③業務プロセスの視点

④人材と変革(学習と成長)の視点

 

で、それぞれ着目点があるということを書いてきました。

 

それでは今回は「経営方針を作る」のまとめに入りたいと思います。

 

4つの観点のポイント

4つの視点について書いてきましたが、やはり経営者たるもの「売上・利益を上げてこそ」と考えられる方も多いと思います。

 

「業務プロセス」や「人材と変革」の視点について実行してもコスト(お金や時間)ばかりかかり、売上や利益にはつながらないのでは、財務視点や顧客視点を重視してやればいいんじゃないのかと思う方もいらっしゃるかもしれません。

 

実は、ここがBSCのいいところ『ポイント』なのです。

4つの視点は、短期的なのか長期的なのかの違いだけであって、実はどの視点も売上や利益UPのためにやっていることなのです。「業務プロセス」や「人材と変革」の視点で行うことは、短期的にはお金がかかることや結果が出るのに時間がかかることが多いのですが、これは単なる費用ではなく、将来への投資なのです。

 

これまでにも書いてきましたが、お店や会社は1年で終わるのではなく、半永久的に継続していくものです。今現在は当然重要ですが、将来に向けて5年後、10年後・・・・100年後・・・・と続いていくのであれば、将来に向かってお店や会社は成長や変化していかなければ生き残っていけません。そのためには財務視点や顧客視点という短期的な視野だけでなく、中長期的な視野も必要になってくるのです。

 

ただし、お店や会社の置かれている状況がありますので、各視点で考えたものについて、どの視点の何を優先していくのかということを考えていくことが必要になります。きちんと将来に向けての視点を明示し、意識しておくことが大切なのです。

 

こういった意味で、様々な角度から見ることができ、時間軸でも金銭的にもバランスを考慮した計画を立てていくことできるBSCの考え方は非常によいものと思っています。

 

巷的には「BSCは20世紀のもう古い考え方」とも言われていますが、経営する上での視点として持っておかなければいけない要素を持っています。この4つの視点を活用した「方針⇒戦略⇒戦術」を策定していくことが、継続していくお店や会社を作っていくという志のある経営者の方の計画策定においては望ましい方法と考えています。

 

それでは最後に図にまとめて締めることといたします。

 

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